ジャパンライフの元会長逮捕!何が問題だったのか?わかりやすく解説

 

「マルチの帝王」ジャパンライフの元会長逮捕!

連日大々的に報道され、政治にも絡めて報道が加熱しています。

何が問題だったのか、歴史を振り返りながら解説してみたいと思います。

 

 

ジャパンライフってどんな会社だったの?

ジャパンライフは、創業1974年の老舗企業(会社)です。

昭和育ちの人なら、有名女優のナスターシャ・キンスキーさんが、かわいい赤ちゃんを抱いて「母になって、眠りの大切さを知りました」とう台詞を言うCMを覚えているかもしれません。

それが、ジャパンライフの羽毛布団の宣伝だったんですね。

一方、羽毛布団というと、訪問販売の代名詞のイメージもあります。

お年寄り宅はもちろんのこと、一人暮らしの大学生のアパートにまでピンポンしてくるという・・・。

ジャパンライフ株式会社の概要を掲載しておきます。

 

設立 : 昭和50年3月28日

本社 : 東京都千代田区西神田

事業所等 37 都道府県に80箇所

役員 : 代表取締役1名、取締役2名、監査役1名

代表取締役会長 : 山口隆祥

代表取締役社長 : 山口ひろみ

従業員数 : 614 名

資本金 : 4億7640万円

主な事業内容 : 家庭用永久磁石磁気治療器、健康寝具、化粧品、栄養補助食品、清涼飲料の製造・販売

 

ネットワークビジネスの売上高ランキングを見てみると・・・

 

2010年 10位 14,000(百万円)

2011年 14位 17,000

2012年 13位 18,500

2013年 10位 19,200

2014年 10位 20,000

2015年 08位 20,000

 

この頃まで、常にかなり上位にランクインしています。

 

また逮捕された山口元会長は、1975年と1876年に本を出版しています。

 

(画像はamazonより)

 

ジャパンライフはどんな商品を扱っていたの?

ジャパンライフでは、寝具に磁気治療器、化粧品など様々な商品を取り扱っていました。

報道に出てくるかつての広告の画像を見ると、レンタルで月々30,000円とされている磁気ベルトの定価が「6,000,000円」と書かれていて、筆者は思わず定価の桁を数えてしまいました。

YouTubeには今でもジャパンライフの公式チャンネルがあり、そこにいくつかのムービーが掲載されています。

この動画では、「マグウェーブ+α」という磁気治療寝具の製造の様子を見ることができます。

 

 

全国にあるショールームに出向くと、様々な商品を体験することができました。

販売員のお姉さんが試供品を使ってハンドエステをしながら、いろいろなお話を聞いてくれるというので、足繁く通っていた方もいたそうです。

そんな様子も動画に残されており、なんだか胸が痛くなりますね。

 

ジャパンライフの商品のポイント!

定価六百万円の磁気ベルトを月額三万円でレンタルしていた。

・ショールームでは様々な商品が体験できた。

 

ジャパンライフは何が問題だったの?

今回の事件では、山口隆祥元会長、山口ひとみ元社長を始めとする14名が「詐欺容疑」で逮捕されています。

かねてより報道されていた債務超過や強引な勧誘問題のみならず、詐欺容疑に至った経緯はどのようなものだったのでしょうか。

今回問題とされているのは、ジャパンライフの「オーナー商法」です。

オーナー商法(現物まがい商法、ペーパー商法とも呼ばれる)とは、会社が販売する商品に出資(購入)をして、その商品が生み出す利益の一部を出資者がもらう仕組みのことです。

代表的なものとしては、金の地金に出資する、かの有名な豊田商事事件があります。

新しいものでは、牧場が飼育する母牛に出資をして、生まれる仔牛の利益で収益がもらえるという「安愚楽牧場」があります。

歴史的には、ゴルフ会員権や株式、はたまたエビの養殖場まで、様々な商材が扱われています。

ジャパンライフのケースでは、購入した高額商品をジャパンライフに「預け」て、ジャパンライフ側はそれをレンタル希望の顧客に月額契約で貸し出します。

購入者はその月額代金の中から年利で6%マージンがもらえるという仕組みです。

顧客が購入して預ける契約をした商品は2万2,441個にもかかわらず、実際にユーザーにレンタルしていた商品はわずか2,749個だったことが判明しています。

また、購入されたはずの商品は実際には存在もせず、レンタル利用顧客もわずかしか存在せず、マージンがもらえない出資者(購入者)が続出し、今回の詐欺罪での逮捕に至ったというわけです。

 

これまでの経緯

ジャパンライフは、2016年から2017年にかけて、「預託法」と「特定商取引法違反」で異例の4度もの行政処分を受けています。

 

◯2016年12月16日

※3ヶ月間の勧誘・契約の停止と、「勧誘目的等の明示義務違反」の原因を検証して報告しなさい、という命令を受けています。

 

【預託法に基づく行政処分】

1 業務停止命令3か月(預託等取引契約に関する業務の一部(勧誘、申込受付及び契約締結))

2 措置命令(預託法第3条の書面の交付義務違反、及び同法第6条の書類の備置き義務違反に係る発生原因の検証及び検証結果の報告等)

 

【特定商取引法(訪問販売、連鎖販売取引)に基づく行政処分】

1 業務停止命令3か月(訪問販売に関する業務の一部及び連鎖販売取引に関する取引の一部(勧誘、申込受付及び契約締結))

2 指示(訪問販売及び連鎖販売取引における勧誘目的等の明示義務違反に係る発生原因の検証及び検証結果の報告等)

 

◯2017年3月16日

※9ヶ月間の勧誘・契約の停止と、「概要書面交付義務違反」の原因を検証して報告しなさい、という命令を受けています。

 

【預託法に基づく行政処分】

1 業務停止命令9か月(預託等取引契約に関する業務の一部(勧誘、申込受付及び契約締結))

2 措置命令(預託法第3条第1項第2号に規定する書面の交付義務違反に係る発生原因の検証及び検証結果の報告等)

 

【特定商取引法(訪問販売、連鎖販売取引)に基づく行政 処分】

1 業務停止命令9か月(訪問販売に関する業務の一部及び連鎖販売取引に関する取引の一部(勧誘、申込受付及び契約締結))

2 指示(訪問販売及び連鎖販売取引における重要事項の事実不告知に係る発生原因の検証及び検証結果の報告等

 

◯2017年11月17日

※12ヶ月の勧誘・契約の停止と、「勧誘目的等の明示義務違反」の原因を検証して報告しなさい、という命令を受けています。

 

【特定商取引法(業務提供誘引販売取引)に基づく行政処分】

1 業務停止命令 12か月(業務提供誘引販売取引に係る取引の一部(新規勧誘、申込受付及び契約締結))

2 指示(業務提供誘引販売取引の勧誘目的等の明示義務に違反する行為等に係る発生原因の検証及び検証結果の報告等)

 

◯2017年12月15日

※12ヶ月の勧誘・契約の停止と、会計監査を受けて報告すること、及び「勧誘目的等の明示義務違反」の原因を検証して報告しなさい、という命令を受けています。

 

【預託法に基づく行政処分】

1 業務停止命令 12か月(預託等取引契約に関する業務の一部(新規勧誘、申込受付及び契約締結))

2 措置命令(平成29年度及び平成30年度における計算書類及び附属明細書の作成、監査法人等による監査を受けること及びその結果の報告等)

 

【特定商取引法(連鎖販売取引)に基づく行政処分】

1 業務停止命令 12か月(連鎖販売取引に係る取引の一部(新規勧誘、申込受付及び契約締結)停止)

2 指示(連鎖販売取引の勧誘目的等の明示義務に違反する行為等に係る発生原因の検証及び検証結果の報告等)

 

また、2017年に資金ショートにより銀行から取引停止の処分を受けています。

その時点で、ジャパンライフが東京商工リサーチに提示した負債総額は134億円でした。

しかし、消費者庁に派遣された公認会計士が再計算して、2017年3月の決算における最終的な負債総額は2405億円と計上されたそうです。

そして、同年12月事実上の倒産となります。

これを受けて、国民生活センターが、2017年12月29日〜2018年1月3日の6日間にわたって、特別相談ダイヤルを設置しました。

その時に寄せられた相談について資料がまとめられていました。

 

http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20180206_1.pdf

 

これを見ると、この短い期間に273件の相談が寄せられています。

全体の2/3が女性で、また全体の6割近くが70代以上からの電話だったようです。

その中に、相談者の契約金額の内訳も掲載されていました。

回答した260名のうち、159名が1,000万円超え、そのうち41名が5,000万円超え、さらにそのうち15名が1億円超えという、多額の契約をした方から多数の相談が寄せられていたようです。

わずかな期間に電話相談に踏み切った方はまさしく氷山の一端でしょうから、実際の契約の状況が気になるところです。

従業員の立場の方々の声は、2018年頃の転職情報サイトの口コミにありました。

支社や工場に勤務していたと思われる方の「職場はホワイトだったけど倒産してしまったので退職した」という書き込みも多く、中には給料が支払われていない、と書いている人もいました。

2018年末の産経ニュースの記事にも、給与が払われていないと報道されています。

 

https://www.sankei.com/affairs/news/180129/afr1801290011-n1.html

 

一方、全国に80箇所もあったショールーム勤務と思われる方では、2017〜18年前後に倒産したという書き込みはあまり見当たりませんでした。

会社の現状にかかわらず、現場ではずギリギリまで積極的な営業活動がなされていたのかもしれません。

この頃から、被害者救済のための取り組みが活発になります。

中部弁護団が2017年9月、秋田弁護団が2018年1月など、この頃に次々に対策窓口が結成されています。

それに続いて「全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会」も開催され、大勢の報道陣が取材に訪れていたようです。

 

また、この頃に、元会長と元社長の口座から、ジャパンライフの元幹部が社長になって設立した「健美学院」に8,000万円近い送金がされていたことが明らかになっています。

健美学院では、ジャパンライフで高額で販売していた磁気マットレスが、磁気ベストのオマケにされていたという情報もあり、商品の価値も疑われてきます。

また、同時期に「KEN-SHIN」という新会社が関係者により設立されています。

ここで磁気ネックレスをジャパンライフより格安に販売し、売上金をジャパンライフの顧客への預託金返済に充てるという返済計画書を各地で開催した説明会で配布しています。

そこで、「倒産してしまったらお金は返せない」として顧客に販売への協力を求めていました。

これに対し、説明内容が事実と違う可能性があるとして、消費者庁から注意隆起がなされています。

このような経緯を経て、現在の会長と社長の逮捕に至りました。

 

これまでの経緯のポイント!

・ジャパンライフは逮捕以前に4度に渡り消費者庁から処分を受けている。

・2017年の事実上倒産を受けて、弁護士の対策窓口が複数設立されている。

・健美学院とKEN-SHINという関連会社があった。

 

黎明期1970年代のジャパンライフ

ジャパンライフの問題は、現代に始まったことではなかったようです。

先に、今回の逮捕劇に直接関わりのある経緯を書きましたが、そもそもの問題は高度成長時代までさかのぼります。

1963年に、日本にはじめてのネットワークビジネス(MLM)の「タッパーウェア」社が上陸しました。

厳密には、当時は紹介者が多い組織ほど商品の割引率が高くなったり、プレゼントが貰えるなど、ディストリビューター自身の製品の愛用ありきの仕組みだったようです。

続いて1969年に洗剤を扱う「スワイプ・ジャパン」が上陸します。

(後にネイチャーケア・ジャパンとなり、現在はタッパーウェアジャパンが事業を引き継いでいます。)

ここまでは、憧れのアメリカの商品を愛用者が口コミで紹介していく、という、とても平和な世界であったようです。

しかしこの後、1971年にカー用品のAPOジャパンが、1972年に日本ホリディマジックが設立されると、様相が変わってきます。

これらの会社は、アメリカの連邦取引員会が規定する「ピラミッド商法」(後述)の条件を満たした会社でした。

そして、山口元会長も、実質ジャパンライフの前身とも言える「ジェッカーチェーン」を1971年に創業しました。

ジェッカーチェーンでは、健康食品と健康器具、日用品など様々なものを扱っていたようです。

「チェーン」の名の通り、フランチャイズ加盟の名目のもと、加盟していた代理店は1,500店、従事していた人の数は8,000名にまで上っていました。

また、関連会社(企業)にジェッカーダイヤモンドという宝飾専門の会社がありました。

こちらでは、ホテルの宴会場や市民会館などを借りて、定期的に展示即売会を行っていたようです。

当時の価格で2〜3億の商品を並べていたということですから、かなり大規模な販売会だったことが伺えます。

ホリディマジック、APOジャパン、ジェッカーチェーンの三社は、程なく「三大マルチ」と呼称されるほど、存在感を増していきました。

新しく入ってきた商法で法律の整備も追いついておらず、派手な勧誘や強引な手口が繰り広げられます。

華やかさに憧れた若い層や、新商法に免疫がない高齢者が高額な登録料を払い、在庫を抱えて社会問題化していきます。

1975年2月には三社の被害者が共同で「悪徳商法被害者対策委員会」を立ち上げます。

それを受けるようにして、同年5月、この三大マルチの代表者が国会の「物価問題等に関する特別委員会」に参考人招致されました。

当時の議事録を国会図書館のサイトで見ることができます。

 

https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=107505063X01019750513&current=1

 

急速に拡大する新しい商売から消費者をどう保護するのか、独占禁止法上にどのような位置づけになるのか、詳しく話し合われた経緯が載っています。

ここで、三大マルチの代表者は、どのような商売をしているのか、売上高は、経費は、人数は、被害者に対してどう思っているのか、と様々なことを問われています。

その中から、山口元会長の発言を引用します。

 

○山口参考人 私どもではフランチャイズだと思っていますけれども、マルチだとは全然思っていないのです。

また、マルチの要素も実際に全くないのです。ですから、私は道徳的にもこれは絶対だと思っています。

いいものだと思っております。

それと同時に、確かにジェッカーに入ってもうからなかった、商売がうまくいかなかったという人に対しては、先ほども話しましたけれども、救済機関として互助会というのをつくっております。それでやっていくつもりですから、これは決して加盟した人に迷惑をかけたり、お客さんに迷惑をかける組織じゃないと思っております。これは徹底的にやる気でいます。よろしくお願いします。

 

現在の報道では、山口元会長は「マルチではない。(のでこの商売を)徹底的にやる」と発言したように書かれていますが、実際の文脈では(収入を得られていない会員に対し)互助会の活動を徹底的にやるのでよろしく、という話だったようですね。

現実にそのような活動が行われていたという記録は確認できませんでしたが、それはともかく、互助会活動の出費のせいなのか、おそらくもともと火の車であったのか、翌年の1月に銀行取引停止処分を受け事実上の倒産となりました。

さらに、1976年6月には詐欺罪で告訴もされていたようです。

しかし、そんな渦中の1975年に、現在に続くジャパンライフが創立されています。

倒産騒ぎの影で、山口元会長は密かに資金を移し、ジャパンライフの創業の準備をしていた、と専門家には推測されているようです。

そうして、高度経済成長期に社会問題化した企業体質も、そのままジャパンライフに引き継がれてしまったようです。

 

参考 : ピラミッド商法・ねずみ講・催眠商法…様々な悪徳商法が跋扈した時代

「三大マルチ」が社会問題化していた頃は、同時に様々な新興悪徳商法が社会問題化していた時代でした。

 

①ピラミッド商法

1970年代にアメリカの連邦取引委員会が、悪質な手法で販路を拡げるビジネスをピラミッド商法と規定して、取り締まる法律を作っています。

ピラミッド商法の構成要件は以下のとおりです。

 

1.高額の入会金を支払わねばならない。

2.販売員を勧誘したとき、その見返りとして、モノやサービスの売買とは無関係に勧誘者に報奨金が支払われる。

3.新規会員に対しても、同じような権利が与えられる(結果的に多額な出資をする)。

4.商品の在庫返品を認めない。

5.勧誘対象を増やし続けなければならない。

 

1975年には連邦取引委員会がアムウェイをピラミッド商法として告発し、アムウェイ側は4年も苛烈な戦いをして正当性を証明したそうです。

また2013年にハーバライフがピラミッド商法の疑いで告発されましたが、その実ウォール街の仕手戦だった!?などという逸話もあります。

現在私達が加入できるアメリカ資本のネットワークビジネス(MLM)の会社のシステムは、この要件に当てはまらないようにきちんと考えられたプランになっている訳ですね。

また、我が国の特定商取引法にも、上記の項目に準じる内容が明記されています。

三大マルチのAPOジャパンとホリディマジックは、本国のアメリカでこの要件を満たした存在だったのです。

 

②ねずみ講

加入者に金品を支払わせて組織を拡大していくいわゆるねずみ講は、現在「無限連鎖講の防止に関する法律」で取り締まられています。

1967年に、内村健一という人物によって「天下一家の会」が設立されます。

これが日本初のねずみ講の団体と言われています。

会員数は112万人にも膨れ上がり、大きな問題になりましたが、ねずみ講を取り締まる法律がなかったために、内村代表を告発するには所得税法違反と脱税の疑いによるしかなく、1972年に逮捕されます。

この事件を受けて、1979年に「無限連鎖講の防止に関する法律」が制定されます。

当初規制の対象は金銭の取引のみが対象でしたが、その後国債を用いたねずみ講の団体が出現したことにより、1988年に改正され「財産権を表彰する証券又は証書」による連鎖講も刑事罰の対象になっています。

この天下一家事件が三大マルチと同時期に報道されたことで、マルチ=ねずみ講という認識が生まれたものと思われます。

 

③催眠商法

三大マルチの勃興の直前、「新製品普及会」という会社(企業)が設立されました。

1970年には4000人の従業員を抱える大きな企業になったようです。

商工会議所などの会場を借り、チラシを配布して主婦を集め、明るく照らし出された壇上に軽快な音楽とともに社員が登場し、無料や異常に安い限定品をばらまくと、客席はだんだん熱狂していきます。

紹介される商品はだんだんと高額化していきますが、熱狂はピークに達して観客が冷静な判断を失い、高い値段でも限定品に飛びついてしまいます。

自分の意志とは関係なく熱に浮かされたように商品を購入してしまうことから「催眠商法」と呼ばれますが、新製品普及会の名前をとって「SF商法」、ステージから欲しい人!と煽られた観客がハイ!ハイ!と声をだして手を上げることから「ハイハイ商法」などとも呼ばれます。

この新製品普及会は1970年12月に1億5千万の不渡手形を出して事実上の倒産となります。

債権者会議では債権者が詰めかけて大混乱し、マスコミにも大々的に取り上げられました。

なお、創業者の島津幸一氏は、その後APOジャパンに入社し、副社長になりました。

このように同時期に新興ビジネスの問題が噴出したので混同され、全部ひっくるめて悪徳詐欺のようなイメージが作り上げられていったと推測されます。

現在健全なネットワークビジネス(MLM)に携わっている人々には、迷惑極まりない話ですね。

 

1970年代のジャパンライフ!

・ジャパンライフの前身ジェッカーチェーンは、1970年代に三大マルチとして社会問題化していた。

 

1980年代のジャパンライフ

こうして舞台はジェッカーチェーンからジャパンライフへと移りました。

1980年の8億円の売上高から1983年には450億円と急成長するなか、山口元会長は1982年には6億円の所得隠しで査察、1983年には法人税法違反で告発を受けて社長から取締役に退きます。

1984年に起訴されて、東京地方裁判所から懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を言い渡されています。

また、この頃も度々国会で議題として取り上げられています。

国会会議録検索システムのデータベースを見ると、1985年から1991年までの間、17件もの議事録にジャパンライフの名前が記録されています。

その中で、昭和1985年5月29日の中川利三郎衆議院議員(当時)の発言を引用します。

 

「その秘密は何かというとマルチ商法、厳密に言えばマルチまがい商法と言われているものではないだろうか、マルチ訪問販売ですね。

なぜかと申しますと、その商法のやり方、システムを拝見いたしますと、消費者が別の消費者を開拓して、同時に消費者が販売員になる、連鎖的にこういう格好になるのです。

そうして一人が子供を六人つくる、その子供が孫を六人ずつつくる、三世代で一応システムが完結する、こういう格好になっておるわけでありますが、世代を重ねてまいりますとより大きい利益が入ってくる、こういう仕組みなんです。

例えばこの会社は羽毛布団、磁気マットその他セットで売っているわけでありますが、一セット三十万円弱でございます。

ユーザー一人を見つけて一セット三十万弱売りますと、一五%のマージンが入る。つまり四万五千円ですね。

子供六人つくるわけですから、そうしますと第二世代の完結時、つまり六人つくったときには、四万五千掛ける六ですから、二十七万円の収入が入る。

しかもそうなりますと、ファミリー長という一ランク上の方へ格上げされるわけであります。

この地位につきますと、今度は自分の子供が開拓したユーザーから、つまり孫から二五%の利益を受け取れる、そういう仕組みが一つであります。

もう一つは、こうした基礎単位のほかに販売実績によるランク分けといたしまして、先ほど言いましたファミリー長あるいは代理店、あるいはその上に販社、こういうシステムがつくられているわけであります。

ですから、これは法律で言うところのマルチと非常に近いものだと私は思うのでありますが、これについてどうお考えですか、簡単で結構でございます。」

 

https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=110204103X00819850529&spkNum=232&single

 

この中川議員の解説を図にするとこのようになります。

 

 

これが「マルチなのかマルチでないのか」が問題になっていたようです。

さかんにマルチまがい商法の指摘を受けて、代理店販売法からオーナー商法に鞍替えをしたようです。

結果的に、売上高は減ったものの、ジャパンライフはその後も現在まで営業していたということですね。

 

1980年のジャパンライフ!

・1980年代も度々問題になっていたが、連鎖型の代理店方式からオーナー商法に鞍替えをして、延命をはかったと思われる。

 

これからどうなるの?

今回の事件をきっかけに、販売預託商法を原則禁止とする預託法の改正が2021年にも国会に提出される予定となっています。

違反者への刑事罰が新たに制定される見込みだそうです。

きちんと対策され、二度と同様の被害が出ないことを願ってやみません。

 

これからどうなるの?

・販売預託商法は、今後禁止になる見込みである。